XPモード
XP Mode(XPM)
XP ModeとはWindows7上でWindows XPを仮想的に動作させるための仕組みでXP向けに作られたアプリケーションを、Windows7上で動作出来るように用意されたシステム。
WindowsXPからの乗換えを躊躇う企業向けとしているためか、利用できるのはProfessional以上のエディションからとなる。
XPのライセンスは不要。
利用環境
XP Modeの利用にはCPUが仮想化支援機能に対応している必要がある。
- インテルの場合はIntel VT、AMDの場合はAMD-V
メモリ2GB以上、インストールに30GB以上を推奨。
「KB977206」を適用することで、Windows Virtual PC とXP モードを実行するために必要な機能(Intel VT、AMD-Vなどのハードウェア仮想化技術)が不要となるように変更された。
XP Modeの描画
描画にはRDP(Remote Desktop Protocol)を利用している。
βの段階でのXP Modeでは、RDP 6.1が使われている可能性が高い。
RDP 6.1ではDirectXをサポートしていない為、ゲームの動作はほぼ不可で期待する事はできないと思われる。
(DirectXに依存しないゲームについてはその限りでない)
仮にXP modeがバージョンアップされRDP 7.0対応となれば、DirectXリダイレクト対応する事によりXP Mode上でゲームの利用が出来る可能性がある。
【参考】
Virtual PC 2007との違い
XPモード(Windows Virtual PC)はVirtual PC 2007の上位互換となる。
- USB機能のサポート
- アプリケーションの自動公開機能
仮想マシン上のXP内でインストールしたアプリケーションは、Windows7上からも実行が可能となる。
実行時、アプリケーションのウィンドウのみが表示され、Windows7上でインストールしたアプリケーションのように扱う事が可能。
ただし無条件で自動公開されるわけではなく、レジストリで制御されている。
ウイルス対策ソフトについて
仮想マシン上でXPを動作させている事と変わらないため、XPmode内でのウイルス感染は十分考えられる。
セキュリティを気にするならば、XPmode内でウイルス対策ソフトをインストールする事も必要となる。
XPモードが利用出来ない場合
ハードウェア依存の仮想化機能が無効になっているため、‘Windows XP Mode’を起動出来ませんでした。BIOS設定でハードウェア仮想化を有効にし、やり直して下さい。
ハードウェア仮想化の設定が既に有効になっている場合は、BIOSのトラステッド エグゼキューション テクノロジー(TXT)設定を無効にするか、システムBIOSを更新する必要があります。
と言ったメッセージが出力され、XPモードが利用出来ない場合がある。
その場合BIOSの設定を変更する必要がある。
Virtualization Technology→有効
Execute Disable Bit(No-Excute memory Protect)→無効
XP Modeの高速化
XP Modeが遅い場合、仮想ハードディスク(.vhdファイル)をSSD上に移動すると目に見えて操作感が向上する。SSDは数千円程度の安価なものでもチューニング効果を十分に実感できる。
XP ModeのWindowsアップデートに毎回1時間以上掛かっていたPCが数分以内に短縮されたという報告がある。EXCEL・WORD・POWER POINT等のオフィス系ソフトの操作も快適になる。
【参考】
【その他】Sun xVM VirtualBox
Sunが提供中の仮想PC作成・実行ソフト。
DirectXに標準で対応しているので、XPモードでゲーム環境を構築するよりも動作する可能性が高い。
個人・学術利用または評価目的に限り無償で使用する事が可能。
- 最終更新:2012-07-21 13:45:40